街を跳躍する現代の忍者「パルクール」

忍者のような身のこなしで壁を越え、高層ビルをバックに宙返り。おとなしそうな女の子の外見とのギャップに驚いた。アクション映画で目にする、ビルからビルへ飛び移るようなスタントをスポーツにしたのが「パルクール」だ。
　見事な技を披露してくれたのはパルクールチーム「コネクト」で活躍する泉ひかりさん。
「道具も施設も必要ない。思い立ったときに１人でもできるのが魅力」。３年前にテレビでパルクールを知り、練習会などで腕を磨いてきた。パルクールを素材にしたゲームや清涼飲料水のウェブCMなどで引っ張りだこだ。
　コンクリートの街中で飛び回るだけあって常に危険はつきまとう。「恐怖心との闘い。練習を重ねて、これくらいなら跳べるという自信をつけて克服しています」と話す泉さん。
　関西の愛好者はまだ１００人程度と少なく、公園などでの練習の際には周囲の安全への配慮が欠かせない。
　「自分の活動を見て、女性も簡単な技からフィットネス感覚で気軽に始めてみてほしい。街の見え方が変わります」。控えめな物腰の中に自信が垣間見えた。